突然値上がりした応用情報技術者試験の受験料に問われる志の有無

2021年8月9日月曜日

日常

3月あたりから、ひそかに応用情報技術者試験の勉強をしていた。予定では10月に行われる秋季試験を受けるつもりだった。

ところが、申し込みの直前、予想だにしない出来事が起こった。

なんと、これまで5700円だった受験料が、今回の秋季試験から7500円に値上げされたのだ。(受験料は税込み)

元の5700円でさえ受験を躊躇するレベルの金額だったのに、さらに1800円の上乗せ。IPAのホームページに掲載された情報を見たときは、あまりの値段の高さに目を疑ってしまった。


4月の春季試験のときはHP上に、「コロナ対策のため急を要さない受験はお控えください」というような文言が書かれており、まさかその次の回から受験料が上がるとは驚きである。

素直に「お願い」に従って受験を半年ずらした人は、果たしてどんな感情を抱くのだろうか?

「情報処理の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和3年7月16日閣議決定)」に基づく値上げだそうだが、申し込み受け付けの1週間前の発表はギリギリ過ぎる。


まあ、資格取得に向けて本気で勉強してきた人は、多少の文句は言いつつも、受験料を払って迷わず試験を受けるだろう。

しかし、僕の手は止まった。絶妙なタイミングでの受験料の値上げに、志の有無を問われた気がした。

資格を取る目的は?

一体、僕は何が目的で応用情報技術者の資格を取ろうとしていたのか?

今まで直視するのを避けていたが、よくよく考えると、それは単なる「ポーズ」だったのだと思う。

僕は難病持ちで派遣勤務。経済的に自立できておらず、常に将来に対する不安がつきまとう。しかし、何か行動を起こさなければと焦っても、具体的にどこから手を付けていいのかわからない。

そこで、思考停止して始めたのが、応用情報技術者試験の勉強だった。

資格の勉強をしている間は、なんとなく前に進んでいるような感覚が得られる。結局のところ、僕はただ努力する「フリ」をしていただけだった。


建前上、今持っている基本情報技術者の復習を兼ねて、ネット周りの知識を増強するというのが、当初の受験理由だった。

でも、知識が欲しいなら、本を読んだり、プログラミングを作ったりすれば十分。わざわざお金を払って試験を受けてまで、資格の取得にこだわる必要はない。

潔く受験は見送り

最終的に、今回の応用情報技術者試験は受験を見送ることにした。参考書や過去問は買ってしまったが、サンクコストとして水に流そう。

一応、僕の職場はネット関連の企業なので、試験対策の過程で身に付けた知識は全くの無駄にはならないはずだ。

いつか本当に資格が必要になったら、そのときはまた気合を入れ直して頑張ればいい。


振り返ってみると、僕の持ってる資格はどれも中身が伴っておらず、履歴書に書くのも恥ずかしい。運転免許証なんて、いっそ自主返納したいくらいだ。(車の運転は怖くてできない)

一般向けの資格の多くは、取得するのは簡単でも、役に立てるのが難しい。

資格試験を受けるときに思い描くべきは、合格までの道筋よりも、資格取得後の未来なのかもしれない。

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実家暮らしでゆるゆる生きる20代。趣味は読書と英語学習。平穏で持続的、かつちょっぴり知的な生活が理想です。プロフィール画像は、折り紙のクジラ。

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